①鉄板をティッシュで包み塩水で浸す
②一日室内放置
③ティッシュを剥がして比較
亜硝酸型ハイドロカルマイト
モノカーボネートBSP
塩害に強いイオン交換型防錆顔料
モノカーボネートBSPは層状水酸化物の基本構造をもつ無機化合物、 ハイドロカルマイトの一種で、当社独自の技術により、 層間に亜硝酸イオンを高濃度で含有するとともに極微細で分散性の良好な白色顔料として作り上げました。
モノカーボネートBSPの最大の特徴は、 防錆効果の高い亜硝酸イオン※1と腐食反応を引き起こす塩素イオン※2を不可逆的に交換することにあり、しかも層間に入るこれらのイオンはイオン結合で固定されるものではなく、 あたかもカプセルに封入されたかの如く水に対して溶出性を示さないため、 防錆顔料として効果的に機能を発揮します。
※1）NO2– 強い酸化力により鉄の表面に
緻密な不働態皮膜を作り錆を防ぐ
※2）Cℓ– 不働態皮膜を破壊し孔食を発生させる
吸湿性化合物を作りやすく腐食を加速させる
モノカーボネートBSPの効果
- 塩素イオンを不溶化する希少な無機顔料
- 化学的防食のため物理的塗膜欠陥・キズに強い
- 錆びの上からでも効果がある
- 高白色なため色調を崩さない
- 極微細・高分散性のため使いやすい
- 油性・水性・弱溶剤・粉体塗料、いずれでもOK
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モノカーボネートBSP 紹介動画
モノカーボネートBSPの物性
主成分：亜硝酸型ハイドロカルマイト
化学式：2[Ca2Al(OH)6+]･2NO2–･5~8H20
外観：白色粉末 または白色スラリー
粒子形状：微細六角板状
粒度：D50 1.5μｍ／d99 18μｍ
ISO白色度：95
pH：10.8（40%スラリー）
真比重：2.2ｇ/cc
亜硝酸イオン含有量：140mg/g（BSP）
交換可能な塩素イオン量：100mg/g（BSP）
水への溶解性：難溶
耐熱性：150℃まで安定
製品形態及び荷姿：
粉末：フレコンバッグ・小袋
水性スラリー：バッグインボックス
溶剤スラリー：金属缶
製造：
古手川産業株式会社
〒879-2471 大分県津久見市合ノ元町 1-4
TEL 0972-82-1331／FAX 0972-82-3209
販売：
株式会社ニューライム
〒879-2457 大分県津久見市志手町11番26号
TEL 0972-82-1273／FAX 0972-82-3164
塩害に強い新しい防錆顔料
モノカーボネートＢＳＰ
◆従来の技術１
亜鉛メッキによる防錆
～犠牲防蝕
亜鉛が先に酸化されることにより鉄の酸化を遅らせる。
風雨にさらされる亜鉛メッキ層はいつか無くなり鋼材は
一斉に錆び始める。（写真１・２）
メッキがあるうちはキズにも強い。
◆従来の技術２
エポキシ塗料による防錆
～塗膜防蝕
強力な接着力で鋼材表面に塗膜を形成し防錆する。
塗膜の劣化、亀裂、溶接部の膜厚不足などから錆が発生。
潮風などに含まれる塩素イオンが入り込むと触媒作用・吸湿作用により加速度的に錆が進行する。
鋼材と塗膜の間に生まれた錆は膨張を伴うため塗膜を破壊し更に錆が広がる。（写真３）
◆新しい技術
モノカーボネートＢＳＰによる防錆
～イオン交換防蝕
塗膜の欠陥から浸入する塩素イオンを吸収し亜硝酸イオンを放出する。
亜硝酸イオンは不働態皮膜（酸化皮膜で酸化の進行を止める）の形成を促進する。
エポキシ塗料に１０％程度配合することで長期的に錆を防ぐ。
錆試験
◆屋外錆試験
古手川産業(株) 臨海工場 屋外放置（2021.10.11～2022.1.20）
約３か月経過
A社 市販
業務用水性錆止め塗料
磨き鉄板に塗装 乾燥膜厚27~29μm
塗膜をカッターでクロスカット
- 中央部拡大
-
【結果】
ＢＳＰを１０％添加した方は、クロスカット部の錆の拡大は見られません。
◆加速錆試験
塗料・接着剤なし塩水付着錆試験
-
【結果】
ＢＳＰを添加した方は全く錆ていません。塩水に効果があることがわかります
| 品名 | 組成 | 荷姿 | 粒子形状 | 平均粒子径μm | ISO白度(粉末) |
|---|---|---|---|---|---|
| モノカーボネートＢＳＰ | 2[Ca2Al(OH)6+]･2NO2–･5~8H20 | 粉末／40％スラリー(水性) | 微細六角板状 | D50:1.5 | 95 |
※記載データは弊社測定方法による代表値です